イオン、大型飲食スペース150店に拡大
フードサービス シニアアナリストの東(あずま)さやかです。
昨日の日経さんのニュースで「売り場に大型飲食スペース、イオン、3年で150店に、買った商品、その場で。」というのがありましたね。
イオンは食品売り場に50席以上の飲食スペースを設けた店を3年以内に約150店に倍増。注文を受けてから焼くピザなど、店内で食べることを前提にしたメニューも増やす。ということです。
現在、イオン360店のほぼ全店舗にイートインスペースがあるそうなのですが、20席程度の店舗が多く、大型の50席以上のイートインスペースを設ける店を増やすそうです。
大型のイートインスペースを設けた「イオンスタイル御嶽山駅前店」(2015年12月改装オープン)は、改装前はシニアが中心だった客層が、改装後は30-40代やファミリー層が一気に増えたといいます。
スーパーやコンビニのイートインは急拡大中で、弊社外食・中食市場データ情報サービス「CREST*」によると、2016年のスーパーとコンビニのイートインの市場規模は1960億円で2014年に比べ25%増加しました。
少子高齢化と人口減少を向かえ、一人ひとつしかない国民の胃袋の争奪戦が熾烈化しています。節約志向や高齢化、個食等に対応して外食からの顧客を奪おうと各社試行を凝らしています。イートインスペースは消費者の利便性を優先し、どんどん高機能化してきています。
CRESTの分析からも、コンビニ、スーパーでイートインスペースを充実させることは、従来とは異なる客層を引き寄せ、さらに客単価を上げるチャンスにつながることが分かっています。
■コンビニ各社のイートインの設置状況(全店舗数/設置店舗数)
・セブン-イレブン 19,423店(2017年3月末現在)/約2000店(10.4%)
・ファミリーマート 12,535店(2017年3月末現在)/約4000店(22%)
・ローソン 11,487店(2017年3月末現在)/非公開
*CRESTとは・・・外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。
(世界13ヶ国で実施)
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html