ブログBlog

外食で女性の日本酒飲みが伸びる

2018/05/18

フードサービス シニアアナリストの東(あずま)さやかです。

 

外食業界では、アルコール離れと言われ久しいですが、事実エヌピーディー・ジャパンが提供する外食・中食市場情報サービス『CREST®』によると、2011年以降外食におけるアルコール食機会の減少が続いていました。

ところが、2017年は外食におけるアルコール食機会が+0.4%増と微増ながらプラスに転じました。このプラスに寄与したのは、女性で、女性の外食におけるアルコール食機会は+4%でした。特に食機会数が伸びたアルコール類は、ウイスキー・ハイボールで20%以上増加しました。これは昨今のハイボールブーム、低糖質ブームを考えるとさほど驚く数字ではないかもしれません。

2番目に成長率が高かったのは、なんと日本酒でした。最近ブームと言われているサワーや人気だったワインの成長を上回っています。日本酒は、amazonビデオで「石ちゃんのSAKE旅」が配信されたり、各地で日本酒のイベントが開催されたりで昨今女性や若い世代から注目が集まっています。

酒造りの担い手も若い世代に受け継がれつつあり、同世代を意識した商品づくりやプロモーション活動を行っており、日本酒を飲むシーンや世代が変化してきていると言えるでしょう。日本酒をワイングラスで飲む提案もすでに珍しいものではなくなっており、“古い”イメージだった日本酒が逆に“新鮮”に映る工夫をすることで、女性の新たな需要をつかむことができるでしょう。

 

*CRESTとは・・・外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。
(世界13ヶ国で実施)
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html