ブログBlog

“悪魔”メニュー流行の背景に健康意識の低下

2019/01/25

フードサービス シニアアナリストの東(あずま)さやかです。

 

”悪魔めし”が流行っていますね。
カロリーが高くて健康に悪そうだけれど、甘美的で魅惑的なごはんとして、
レシピサイトを盛り上げています。
外食・中食市場でも、ローソンの「悪魔のおにぎり」のヒットや、
白子、牡蠣、あんきも、エビなどがこれでもかというくらい載っている鍋”痛風鍋”の居酒屋業界での流行などがあります。

健康志向が強まっていると言われいるはずなのに、なぜこんなに悪魔めしが流行っているのでしょうか。
CRESTでは、外食・中食した人に、外食・中食時に健康を意識しているか、どんなことを意識しているかを聞いていますが、継続的な健康意識の低下が見られます。

本当に健康を気遣う人は、できるだけ家庭内調理をしているとおもいます。
外食する時には、健康を意識するより、貴重なお金を費やすのだから、せっかくだから家や他店では食べられないような価値のあるものを食べたいという心理が強まっているように感じます。

また、なんといってもSNSにあげたくなるような見た目、ネーミングがよく、いいね!やコメントも多くあがるのがこのような背徳感のあるメニューの特徴です。

ただし、健康志向商品も重要です!時々食べる”悪魔めし”だからこそ楽しめるはず。
外食・中食=健康的ではないという意識が根強く、そもそもそこに期待して店舗を選択することは少ないようです。ただし、商品を選択する際には、どうせ同じお金を払い同じようなものを食べるならより「価値」のあるものに払いたいという意識は強くなってきている傾向で、ある商品群の中から日常はより健康的なものを手に取るという行動をしている人も多いと思います。もちろん、健康志向でできるだけ外食・中食しないようにしている人もいて、時々やむを得ず外食・中食する場合の選択肢ともなります。この点において、健康への商品訴求は重要となってきています。

 

*CRESTとは・・・外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。
(世界13ヶ国で実施)
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html