US外食・中食市場トレンド 2016年第3四半期、クイックサービスレストランの客数が5年ぶりに減少
外食・中食市場情報サービス『CREST®*1』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役:トーマス・リンチ)は、この度、NPDグループによるUSの外食・中食市場のトレンドについての調査・分析を紹介します。
NPDのトラッキング市場調査によると、消費者の財布のひもの固さ、外食コストの上昇、変化するニーズと要求などにより、USの外食・中食市場全体の客数は2016年の第1、第2四半期で停滞、第3四半期でついに減少に転じました。外食・中食市場全体の来店数は第3四半期では昨年の同四半期と比較して1%減少し、外食・中食市場全体の来店数の80%を占めるクイックサービスレストランの客数が5年ぶりに減少しました。
「年間客数の成長率が6年続けて1%増加していたので、『1%の世界で』事業を成長させることが外食・中食業界にとって、普通の目標値になっています。しかし、この6か月間に、外食・中食市場の成長は停滞し、客数の成長をけん引してきたクイックサービスレストランの来店者が減少しています」と、NPDのフードサービスアナリストBonnie Riggsは語ります。
Riggsは、「消費者がレストランに行かなくなった理由がいくつかあり、その中でも主な理由は費用だ」と指摘します。彼女は、上昇する医療費および/または学生向けローンにより、消費者の可処分所得額が減少したと述べています。レシートから購買データを取得するNPDのトラッキング調査「Checkout Tracking」によれば、レストラン来店回数が減少した回答者の75%が、「ほとんどまたはすべての購買においてどのように金を使うか注意する」と回答しており、これらの回答者の多くが、レストランの価格が高すぎると考えています。標準的なレストランの食事の平均支払額はこの10年間で21%上昇し、食料雑貨の価格は低下したので、内食と外食との価格差が広がっているのが事実です。いまでは、すべての食事の82%が内食となっています。
■NPDグループフードサービスアナリスト Bonnie Riggs氏のコメント
「市場は変化していて、経済指標の改善にもかかわらず、消費者の状況は根本的に変化しています。変わらなかったのは、そして今後も変わらないのは、フードサービスに対する消費者ニーズ―時間の節約と“モノ”だけではない“コト”(体験)の提供です。レストランの経営者は、競争相手との差別化の方法を追求する必要があるでしょう。経営者は 楽しい体験を提供する一方で、消費者の心に訴える方法を見つける必要があります。すなわち、革新的な商品、独自の宣伝、価格競争力、家での食事と比較してレストランで食事する利点を語ること、などです。」
■NPDジャパンフードサービスシニアアナリスト 東 さやか氏のコメント
「上記で述べられているUSの外食・中食市場の動向は、現在の日本の外食・中食市場で起きていることと類似しています。日本の市場においては、低価格と付加価値を求めるニーズの二極化が進んでおり、ちゃんとした品質のものをより低価格で提供することと、“コト”(体験)消費を含む付加価値が求められています。」
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1)2016第1四半期12か国の市場規模、食機会数、平均支払金額の成長率
2)2016第1四半期12か国の業態シェア(クイックサービスレストラン、フルサービスレストラン、小売の3業態区分)
3)世界9か国のレストランにおけるコーヒー出現率
4)世界10か国の食機会数推移(2011~2015年1-6月)
5)世界11か国のミレニアル世代の平均食機会数(2013年)
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外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態
データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。
(海外各国版もご用意)
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html
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