<外食・中食 調査レポート>2017年第2四半期の動向 市場規模は+2%、居酒屋+バーの客数が増加に転じる
外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、トーマス・リンチ代表)は、外食・中食市場2017年第2四半期(4-6月)の動向分析レポートを2017年8月8日に公表します。また、外食・中食市場の動向を分析・解説する無料セミナーを2017年9月13日(水)に開催します。
本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。外食・中食市場の2017年第2四半期の市場規模は4兆9644億円で前年同期比+2%成長しました。業態別では、スーパーの客数は減少したものの、他の多くの業態では客数が増加しました。また、食機会別の伸び率を見ると、間食と朝食の客数が増加しました。
外食・中食市場の市場規模は4兆9644億円で2%増
外食・中食市場全体の2017年第2四半期の成長率(図表1)をみると、売上(市場規模)は、4兆6944億円で対前年同期比2%増、3期連続のプラス成長となりました。客数(食機会数)、客単価がそれぞれ1%上昇したことで売上が伸びました。
居酒屋の客数(食機会数)が増加に転じる、スーパーは不調
業態別の食機会数*2の成長率(図表2)をみてみると、全体の27%を占めるシェア1位のスーパーマーケットの成長がマイナスとなりました。スーパーのマイナス成長は2期連続です。スーパーのシェアは前年同期比1ポイント減少しました。コンビニは成長し、シェアが前年同期比で2ポイント増えました。ファミリーレストランの食機会数は微増でした。ファストフード+セルフカフェは3%増加しました。市場全体の成長をけん引しているのは、コンビニとファストフード+セルフカフェだったことが分かります。
今期大健闘したのは、居酒屋+バーで、2015年第1四半期から減少が続いていましたが、今期は増加に転じました。
朝食と間食が伸びる
食機会別の成長率(図表3)をみると、各間食と朝食が成長していることが分かります。間食は2016年通して成長、前期(2017年第1四半期)にマイナスに転じましたが、今期はまたプラス成長となりました。夕食は6期連続マイナス成長となりました。
50年後に日本の人口は8808万人に減少するという推計も出されましたが、このような人口減少社会では胃袋の絶対値は減少する一方です。昼食や夕食は回数が限られる上、客単価も高いので、節約志向も根強い中で伸長させるのは容易ではありません。間食のようにプラスアルファで消費を促すことのできる食機会を伸ばすことは市場の成長にとって必須となります。また、朝食はもともと非摂食率が昼食や夕食に比べて高く、内食率も高いため、外食・中食に取り込むチャンスのある機会です。
働き方改革が進む中、人々はより朝早く出社し、業務切迫で昼食は急いで食べ、夜は早く帰るというようにライフスタイルが変化しつつあります。その中で朝食は、外食・中食を伸ばすチャンスであり、昼食は中食、特にオフィスで食べやすい形態の中食にチャンスがあります。夕食は、今期プラスに転じた居酒屋+バーの勝機につながるでしょう。ただし夕食は、内食化が進む恐れもあります。このような社会の変化と食行動の変化をモニターして対策を早期に打つことが、成長につながるでしょう。
本レポートの詳細をもっと知りたい方へ
「外食・中食マーケットトレンドセミナー2017年第2四半期編」9月13日開催決定
本分析を含めた外食・中食市場全体及び主要業態(ファストフード+セルフカフェ、ファミリーレストラン、居酒屋、コンビニ、スーパー)の2017年第2四半期の動向について分析・解説するセミナーを無料で開催します。
本セミナーは、9月13日(水)午後3時10分より品川にて開催します。
セミナー特典として以下の2つの分析とインサイトを紹介します。
「働き方改革が外食・中食市場に与える影響」
「クリスマス商戦 ‐ チキンのシェアに変化」
詳細・申込は、以下のウェブページをご覧ください。
https://www.npdjapan.com/information/info_seminar2017q2/
*1 CREST®
外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html
*2 食機会数
外食・中食を利用した延べ食機会(朝/午前間食/昼/午後間食/夕/夜間食)数
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