<外食・中食 調査レポート>2019年計動向、市場規模は21兆802億円で0.8%増、食機会数(客数)は0.8%減
外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、トーマス・リンチ代表)は、外食・中食市場2019年計(1-12月)の動向分析レポートを2020年3月5日に公表します。また、本分析を含む「外食・中食マーケットトレンドレポート2019年計編」を販売します。
本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。外食・中食市場の2019年計の市場規模は21兆802億円で対前年比0.8%増加しました。食機会数(客数)は0.8%減でした。業態別では、ファストフード+セルフカフェの食機会数が増加しました。また、食機会別の伸び率を見ると、朝食と午前間食が伸長しました。利用形態では、外食業態のイートインは1%減、同テイクアウトは2%増、同出前は3%増でした。小売のイートインは1%減でした。
外食・中食市場の2019年市場規模は21兆802億円で0.8%増
外食・中食市場全体の2019年の成長率(図表1)をみると、客数(食機会数)が対前年比0.8%減少しましたが、客単価が1.5%増加し、売上(市場規模)は、21兆802億円で同0.8%増となりました。外食(購入した場所で喫食、軽減税率適用外)と中食(購入場所以外で喫食、軽減税率適用)ともに、客数がマイナス成長でした。
ファストフード+セルフカフェの客数のみ増加
主要業態別の食機会数の成長率(図表2)をみてみると、全体の26%を占めるシェア1位のスーパーマーケットの客数(食機会数)が大幅な減少となりました。ファストフード+セルフカフェは、唯一プラスとなりました。この傾向は年間を通して続きました。
朝食、午前間食が増加
食機会別の食機会数成長率(図表3)をみると、午前間食が2%増と好調で、朝食は0.3%増の微増でした。年の後半に、消費増税による節約志向の高まりで、専業主婦と14才以下の子どもがスーパーの中食を利用した朝食を減らし、内食へシフトしたことで、前半好調だった朝食が微増にとどまりました。会社員の朝食は成長を続けています。
外食テイクアウト2%増、出前は3%増
外食業態、小売業態別に、イートイン/テイクアウトの食機会数の前年比をみると(図表4)、外食業態のイートインは1%減でしたが、テイクアウトは2%増、出前は3%増でした。ただし、外食業態では75%の食機会数をイートインが占めていますので全体としては0.1%減でした。一方、コンビニやスーパーなどの小売業態では、食機会数の3%を占めるイートインが増税後に激減し、年計で1%減となりました。小売業計では1.3%減でした。
2019年は、GW10連休後から10月の消費増税の前後で節約志向が強まり、専業主婦、子供連れの食機会数が減少しましたが、会社員需要が好調でした。前回増税時の傾向から考慮すると、増税後1年程度は節約志向の強まりが続くと考えられます。忙しい働く人の需要をいかに取り込んでいくかが2020年の成長のカギとなるでしょう。
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