<外食・中食 調査レポート>2020年5月の市場動向、外食・中食売上は38%減、4月より4ポイント回復、出前は+205%
外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、トーマス・リンチ代表)は、外食・中食市場2020年5月の動向分析レポートを2020年7月7日に公表します。
本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。コロナウィルス感染拡大の影響を受け、2020年5月の外食・中食市場は、売上が37.7%減少しました。前月4月の42%減より4ポイントの回復でした。業態別の売上は、ファストフード+セルフカフェのテイクアウト・出前が73%増で4月よりも大幅に伸長。出前全体としては、5月の売上が205%増加しました。
外食・中食市場の2020年5月は、売上37.7%減
外食・中食市場全体の2020年5月の前年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が37.7%減少、客数(食機会数)が26.0%減少しました。前月4月の売上は41.9%減より5ポイントの回復でしたが、客数は4月の26.5%減からほとんど回復しませんでした。内訳として、外食(購入場所で喫食。コンビニやスーパーなどのイートイン含む)の売上は69.4%減少(4月より1.8ポイント回復)でした。
ファストフード+セルフカフェのテイクアウト・出前が73%増加
業態別の5月の売上前年同月比をみると(図表2)、ファストフード+セルフカフェのテイクアウト・出前計が73%増と、4月の45%増より更に28ポイントも大幅に増加しました。その他フルサービスレストランのイートインは70%減(4月は74%減)と大幅減が続きましたが、テイクアウト・出前が55%増と大幅に増え、売上の回復(4月66%減→5月58%減)に貢献しました。
出前は205%増で、3倍に
外食業態計(レストラン計)の売上前年同月比を利用形態ごとにみてみると(図表3)、出前の大幅増が続いていて、5月は4月の29%増より大幅に伸び、205%増(前年同月の3倍以上の売上)となりました。売上構成比は18%を占めるまでになりました。
エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストである、東さやか(あずま・さやか)は、次のように話します。「外食市場において、4月がコロナウィルス感染拡大の影響のピーク期であり、5月は“再スタート”の時期でした。今後は、“回復”期となりますが、外食業態、特にフルサービスレストランの回復はゆっくりであり、2020年内はコロナ前の水準に戻ることはないと考えられます。ウィズコロナの新しい生活様式に合わせた、長期戦をみすえたサービスを拡充することが重要で、テイクアウトやデリバリーは、今後も伸びが続くと予想されます。」
*1 CREST®
外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html
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