<外食・中食 調査レポート>2020年9月の市場動向、外食・中食売上は17.5%減 外食の回復が進む、出前は44%増
外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、トーマス・リンチ代表)は、外食・中食市場2020年9月の動向分析レポートを2020年11月9日に公表します。
本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2020年9月の外食・中食市場は、売上が17.5%減少しました。前月8月の19.8%減で、2.3ポイント回復しました。イートイン売上は9月に31.0%減で、3.9ポイント回復しました。出前は、9月の売上が44%増で、2桁成長が続いています。
外食・中食市場の2020年9月は、売上17.5%減
外食・中食市場全体の2020年9月の前年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が17.5%減少、客数(食機会数)が11.6%減少しました。感染拡大による影響のピークは、2020年4月で市場規模41.9%減でした。5月は37.7%減、6月は23.6%減、7月は19.4%減、8月は19.8%減で、9月は8月より2.3ポイント回復しました。食機会数は8月より0.1ポイント回復しました。
イートインは31%減で4ポイント回復
業態業態別の9月の売上前年同月比をみると(図表2)、全体のイートインは31%減で、8月の35%減から4ポイント回復しました。特に、ファミレス(8月より+5ポイント)、居酒屋(同+11ポイント)、その他のフルサービスレストラン(同+5ポイント)でイートインの回復が進みました。テイクアウト・出前は、FF+セルフカフェで33%増と、7カ月連続の2桁成長となりました。
出前は44%増で、2桁成長が続く
外食業態計(レストラン計)の売上前年同月比を利用形態ごとにみてみると(図表3)、出前の大幅増が続いていて、4月は29%増、5月は205%増、6月は105%増、7月は76%増、8月は23%増、9月は44%増と2桁成長となりました。8月は客単価が一時的に低下したため、少し成長が鈍りましたが、9月は再び成長が大きくなりました。食機会数の成長は8月と同じ程度でした。
エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストである、東さやか(あずま・さやか)は、次のように話します。「外食市場において、4月がコロナウイルス感染拡大の影響のピーク期であり、5、6月は“再スタート”の時期でした。7月からは“回復”期ですが、感染第2波の影響で、8月は回復後退となり、回復が心配されましたが、9月はフルサービスレストランのイートインを中心に回復しました。今後は飲み会、忘年会需要などの大人数需要は大打撃が続く他、リモートワークの定着でカフェの回復が遅れるなどで、年内に100%回復は難しいと考えられますが、Go To トラベルの盛況、Go Toイートキャンペーンの開始などで、さらなる回復が期待されます。Go Toに参加しない飲食店も多いかと思いますが、レストランのイートインでは、1人客の回復が最も早く、イートインの食機会数の3割を占めるため、イートインでは1人客をターゲットに施策を打つことが回復のキーになるでしょう。」
*1 CREST®
外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、直接消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html
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