<外食・中食 調査レポート>2020年12月の市場動向、外食・中食売上は19.2%減 感染拡大第3波で第2波と同程度、出前は46%増
外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、トーマス・リンチ代表)は、外食・中食市場2020年12月の動向分析レポートを2021年2月9日に公表します。
本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2020年12月の外食・中食市場は、売上が19.2%減少しました。前月11月の12.4%減より、6.8ポイント後退しました。レストランのイートイン売上は12月に29%減で、11ポイント後退しました。出前は、12月の売上が46%増で、2桁成長が続いています。
外食・中食市場の2020年12月は、売上19.2%減
外食・中食市場全体の2020年12月の前年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が19.2%減少、客数(食機会数)が11.7%減少しました。感染拡大による影響のピークは、2020年4月で市場規模41.9%減でした。5月37.7%減、6月23.6%減、7月19.4%減、8月19.8%減、9月17.5%減、10月8.9%減、11月12.4%減で、12月は11月より6.8ポイント後退しました。
イートインは37%減で12ポイント後退
業態別の12月の売上前年同月比をみると(図表2)、外食・中食全体のイートインは35%減で、11月の25%減から12ポイント後退しました。業態別では、FF+セルフカフェのイートインは9月より-4ポイントの31%減、ファミレスのイートインは同-10ポイントの28%減、居酒屋のイートインは同-21ポイントの63%減、その他のフルサービスレストランのイートインは同-12ポイントの33%減でした。テイクアウト・出前は、FF+セルフカフェで44%増と、10カ月連続の2桁成長となりました。
出前は46%増で、2桁成長が続く
外食業態計(レストラン計)の売上前年同月比を利用形態ごとにみてみると(図表3)、出前の大幅増が続いており、4月は28%増、5月は204%増、6月は104%増、7月は75%増、8月は23%増、9月は44%増、10月は38%増、11月は68%増で、12月も46%増と2桁成長が続いています。外食業態のイートインは29%減で、11月より11ポイント後退し、第2波の7-8月と同程度のマイナス幅となりました。
エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストである、東さやか(あずま・さやか)は、次のように話します。「2021年1月に11都府県で緊急事態宣言が発令され、3月7日まで延長されました。この影響は避けがたいです。2021年1-2月の売上は、12月に引き続き感染第2波程度の後退が見込まれます。しかし、GoToトラベル、GoToイートで活動が一度高まった消費者は、再び第1波のように自粛モードとはならないと考えられ、急回復は望めないものの、3月以降ゆっくりと確実に回復はしていくでしょう。その後はゴールデンウィークでの回復と、ワクチン接種がキーになり、市場は回復が進む可能性があります。」
*1 CREST®
外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。世界13か国で実施。
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html
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