パスタ市場 ~2 期連続成長の魚介パスタ。人気のキーワードを探る~
【東京、2013 年8 月23 日】 今年4 月30 日に一般社団法人日本パスタ協会が発表したパスタ輸入量の推移によれば、2013 年第1 四半期のパスタ国内総供給量は、対前年同期比で+2.5%となっている。ファミリーレストランやスーパー、コンビニエンスストアと様々なチャネルで販売されるパスタは、日本の食シーンに欠かせないメニューの1 つであろう。
今回のレポートでは、そのパスタについて、エヌピーディー・ジャパン㈱が提供する外食・中食市場情報サービス『CREST*1』及び『おすすめメニューデータベース*2』から探ってみる。
「シーフード入りパスタ」がシェア第1位
まずは、どのようなパスタが消費者に食されているのだろうか。図表1 は直近1 年(2012 年7 月~2013 年6 月)のパスタメニューのシェアである。これによると、「シーフード入りパスタ」が14.3%を占めて最も高く、「ミートソース」(13.8%)、「カルボナーラ」(10.4%)と続き、これらのメニューは外せない定番メニューであると言えよう。
【図表1】 外食・中食 パスタメニューのシェア(%) |
エヌピーディー・ジャパン㈱ JapanCREST® より |
2 期連続成長の「シーフード入り」「あさり入り」パスタ
さらに、パスタメニュー別の食機会数の成長指数をみてみる(図表2)。近年多くのメニューは食機会の増加と減少を経験しているが、「シーフード入りパスタ」と「あさり入りパスタ」は2 期連続して成長しており、魚介パスタの需要が拡大していると推測できる。
【図表2】 外食・中食 パスタメニュー |
エヌピーディー・ジャパン㈱ JapanCREST® より |
キーワードは「たっぷり」「手頃」「あっさり」
では、人気の魚介パスタにはどのような特徴があるのだろうか。消費者が「他の人にも薦めたい」と思った魚介パスタからその傾向をみてみると、「たっぷり」具材が入っていて、価格が「手頃」な魚介パスタが評価されている(図表3)。さらに、味は濃厚なものより「あっさり」としたスープやソースを好む傾向にあり、「トマト」や「にんにく」を絡めたメニューが消費者から支持されていることが分かる。
外食・中食市場において安定したシェアを誇るパスタメニュー。その中でも食機会数が成長傾向にある魚介パスタは、今後も注目メニューの一つと言える。また、前述のような消費者の声を反映したメニューや、付加価値の高い食シーンを提供することで、さらに需要を喚起できるかもしれない。
【図表 3】 魚介パスタのおすすめ理由TOP10 |
エヌピーディー・ジャパン㈱ JapanCREST® より |
*1 CREST とは
外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1 年365 日、直接消費者から収集し、年間13 万を超えるサンプル数を元に調査分析できる情報サービスです。(海外各国版もご用意)
詳細は https://www.npdjapan.com/service/food.html
*2 おすすめメニューデータベースとは
約7,000/月ものサンプル数を誇る、消費者が食べて他
の人にも薦めたいと思ったメニュー、購買店、理由を収集
した、消費者の“生の声”をお届けする情報サービスです。
詳細はhttps://www.npdjapan.com/service/food.html