2013年第4四半期、ロシア、イギリス、オーストラリアで食機会数が増加
【シカゴ、2014年3月19日】 2013年第4四半期(暦年ベース)は、ロシア、イギリス、オーストラリアの各国で外食・中食市場の急成長、良い天候、経済の回復などの要因から食機会数が増加したことが、大手マーケティングリサーチ会社であるNPDグループの調べで明らかになった。
ロシアでは現在も成長を続ける外食・中食市場を背景に、食機会数が+7%増加しており、NPDのフードサービス市場調査の対象国のなかで最も高い成長率を記録している。
秋冬の天候が暖かかったイギリスでは、消費者の食機会数が増加し、2013年第4四半期の成長率は前年同期比+2%増だったことがNPDのCREST®で明らかになっている。
NPDのCREST®は、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、イギリス、イタリア、ロシア、日本、スペイン、アメリカ合衆国の11か国対象として外食・中食市場の動向を継続調査している。
オーストラリアでは、経済が好調に推移していることから個人消費が高まり、食機会数が+1%増加する結果となった。
一方で厳しい経済状況と、消費意欲の落ち込みという要因からマイナス成長となったのは、カナダ(食機会数-2%減)、中国(同-4%減)、イタリア(同-3%減)、スペイン(同-1%減)、アメリカ合衆国(同-1%減)の各国である。
フランス、ドイツ、日本の各国では、同四半期の食機会数は横ばいという結果だった。
出典: NPDグループCREST® |
NPDロシアのフードサービス担当ディレクターMaria Bertochは、「経済の減速と消費意欲の低下にもかかわらず、ロシアは2013年第4四半期に+7%増というかなりの成長率を記録した。この急成長の主因に挙げられるのは、ロシアの外食・中食市場がまだかなり初期の段階にあり、飽和状態には程遠いという事実である」と分析している。
2013年第4四半期に高い伸びを示した国々ではいずれも外食・中食チェーンの食機会数が増加しており、チェーンのシェアが比較的低いドイツでも、その食機会数が増えている。一方、個人経営店は世界的経済危機の影響で引き続き苦戦を強いられている。
NPDグローバルシニアバイスプレジデントのBob O’Brienは、「おそらく完全な転換点とまでは言えないだろうが、2013年第4四半期には北ヨーロッパが日本と同様に安定化した模様だ。昨年好調だった市場では、ファストフードサービス店、外食レストランやチェーンといった要因が成長の背景にある。反対に、ファストフード業態の弱さが成長を阻害した国も多く見られる」と述べている。
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*2 CRESTとは
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