世界のフードサービスマーケットのランチ客数は改善。 しかし、主要レストランチェーンの客数は減少傾向。
【シカゴ、2015年7月14日】情報調査サービスの世界的なリーディング・カンパニーであるNPDグループによると、世界のフードサービスマーケットの2015年第1四半期のランチの客数は過去2四半期連続していた長期の減少トレンドから改善、プラスに転じた。また、世界の経済不況からの立ち直りが早いフードサービスチェーンの客数は、主要国のマーケットで横ばいか減少傾向であった。
過去、大きな客数成長後の減少を経験している中国とロシアはそれぞれ、発展途上のマーケットにおいて、客数の成長、減少、そして迅速な回復がどのようになされるかを示した。世界11か国の外食・中食市場における消費者購買動向トラッキング調査CREST®を使って国別の客数をみてみると、オーストラリアとイギリスの第1四半期は引き続き、ゆっくりではあるが安定して客数が増加。フランス、スペイン、アメリカの客数は横ばい。カナダ、ドイツ、イタリア、日本の客数は対前年同期比でマイナス成長となった。
食機会全体の客数は減少。ランチの客数は雇用状況の影響を受けやすく、例えばスペインやフランスのように失業率の高い国々は成長していないことがNPDの調査からわかる。
世界のフードサービス産業の背骨である主要レストランチェーンの第1四半期の客数は、オーストラリア、イギリス、スペイン、アメリカで増加。反対に、中国、フランス、ドイツ、ロシアでは減少。また、カナダ、イギリス、イタリア、日本、ロシア、スペインにおける、主要レストランチェーンとは異なる小規模チェーンや各国の個店は、客数増加に苦心している。
「第1四半期のランチにみられる客数増加は、ポジティブなサインだ。ここから多くの国々の就業率改善の影響を確かにみてとることができる。ランチはフードサービス産業のエンジンであり、もしこの食機会が成長していないのであれば、この産業全体を健康的だと結論づけることは難しい。」とNPDのグローバルフードサービスのアナリストBob O’Brienは述べた。
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